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講義名 養護概説
(副題)
開講責任部署
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 1 時間 0.00
代表曜日 月曜日 代表時限 2時限
校地
科目分類名 養護に関する科目
科目分野名
対象学科・年次 1年前期
必須/選択 養護教諭二種免許状必修 (※養護実習必修単位)

担当教員
職種氏名所属
指定なし◎ 山下 優子 指定なし

学習目標(到達目標) 養護教諭の基本理念および職務全般について、以下の5項目を理解することを学習目標とします。

(1)養護教諭の5つの職務を捉え、学校保健活動の根拠となる関連法令や養護教諭の役割について理解する。
(2)保健室経営の意義と目的を踏まえた上で、保健室経営計画の意義や保健室の機能について理解する。
(3)保健管理の意義や目的を捉え、健康観察・救急処置・健康相談や配慮すべき児童等について理解する。
(4)保健教育の意義や目的を捉え、保健学習の概要および内容について理解すること。
(5)学校保健に関係する教職員や学校保健組織活動について理解すること。
授業概要(教育目的) 本講義では、「養護」の概念と養護教諭の役割変遷ならびに養護教諭の職務について概説します。

学校教育・学校保健の関連法令等、養護教諭として必要な基礎知識を中心に、養護教諭の専門性を生かした職務推進の実際について学習することを目的とします。

なお、この科目は、ディプロマ・ポリシーの「1.保育者としての基本的な知識・技術を習得し、保育者自身の気づきを働かせながら、こどもの多様性を理解することができる。」【気づく】、および、 “3. 保育者としての個性をみがくために、探究したいテーマ(生涯にわたる課題)を持つことができる”【みがく】と深く関連があります。
授業内容 養護教諭の職務は、健康観察・健康相談、救急処置、特別な配慮を必要とする児童生徒の管理を含む「保健管理」、 健康・保健の授業や指導を行う「保健教育」、心身の健康に問題のある児童生徒へ組織的に対応する「健康相談活動」、子ども達の保健教育効果を促進するための「保健室経営」、学校内外の保健活動を活性化する「保健組織活動」として、大きく5つに分類されています。

以上の内容について、私自身の小学校・中学校・高等学校における養護教諭としての経験をふまえながら講義していきますので、皆さんも養護教諭ならびに保健室について関心を高め、理解を深めるよう努めてください。
授業計画表
担当教員項目内容予習復習
第1回山下 優子オリエンテーション
養護の概念
以下の内容について講義します。
○講義の進め方について
○ “養護”という概念
○学校教育・幼児教育における養護教諭の位置づけ
講義に使用するテキストおよびワークブックを確認してください。可能であれば、ワークブック第1章「養護の概念」について予習してください。ワークブック第1章「養護の概念」を復習するとともに、最後の課題に取り組みましょう。
第2回山下 優子養護教諭の職務以下の内容について講義します。
○養護教諭の法的根拠
○5つの職務についての概要
ワークブック第2章「養護教諭の役割および職務内容」についてテキストを確認しながら予習してください。ワークブック第2章を復習するとともに、最後の課題に取り組みましょう。
第3回山下 優子【保健室経営】
保健室の機能①
保健室経営
以下の内容について講義します。
○保健室の法的根拠
○保健室の機能
○保健室経営
ワークブック第3章「保健室の機能および保健室経営」についてをテキストを確認しながら予習してきてください。ワークブック第3章を復習してください。
第4回山下 優子【保健室経営】
保健室の機能②
保健室における情報管理
以下の内容について講義します。
○保健室の機能からみたレイアウト考案
○保健室における情報管理
ワークブック第3章の予習をするとともに課題「保健室レイアウト」を完成させてください。ワークブック第3章を復習するとともに、自分の「保健室レイアウト」から保健室の機能について再確認してください。
第5回山下 優子【保健教育】
保健教育の概要
以下の内容について講義します。
○保健教育の構図
○保健学習と保健指導の違い
○小学校学習指導要領
ワークブック第10章「保健教育(概要・保健学習)」についてテキストを確認しながら予習してきてください。ワークブック第10章の復習をするとともに、「小学校学習指導要領」の使い方を確認してください。
第6回山下 優子【保健教育】
保健学習(小学校体育科保健分野)
以下の内容について講義します。
○小学校学習指導要領 解説体育編
○小学校体育科保健分野内容
ワークブック第10章「小学校の保健学習(体育科)」についてテキストを確認しながら予習してきてください。「小学校学習指導要領解説体育編」の使い方を確認するとともに、課題「第5・6学年の保健学習について」に取り組みましょう。
第7回山下 優子【保健組織活動】
関係職員および学校保健委員会
以下の内容について講義します。
○学校保健に関わる教職員
○学校保健委員会概要
ワークブック第5章「学校保健関係職員および学校保健委員会」についてテキストを確認しながら予習してきてください。ワークブック第5章の復習をするとともに、ワークブック内資料「学校保健委員会の実際」を読んでください。
第8回山下 優子養護概説まとめ①前半の学習内容のまとめとして筆記試験を行います。講義前半において学習したことをテキスト・ワークブックを使用しながら自分なりに整理してください。試験範囲の全般的な復習を行うとともに、試験で理解ができていなかった箇所について重点的に復習してください。
第9回山下 優子【保健管理】
健康観察
以下の内容について講義します。
○健康観察の法的根拠
○健康観察の進め方および留意点
ワークブック第6章「健康観察」についてテキストを確認しながら予習してきてください。ワークブック第6章を復習するとともに「子どもがかかりやすい感染症や病気の症状」について再確認してください。
第10回山下 優子【保健管理】
健康相談・保健指導
以下の内容について講義します。
○健康相談の法的根拠
○健康相談の進め方および留意点
○個別の保健指導
ワークブック第7章「健康相談・保健指導および心のケア」についてテキストを確認しながら予習してきてください。ワークブック第7章の復習をしてください。
第11回山下 優子【保健管理】
配慮を要する児童生徒(1)学校生活管理指導表
以下の内容について講義します。
○学校生活管理指導表
○心・腎疾患(糖尿病)
○アレルギー疾患
ワークブック第8章「配慮を要する児童生徒(1)心疾患・糖尿病・アレルギー疾患」についてテキストを確認しながら予習してきてください(ただし「心のケア」部分除く)。ワークブック第8章(1)の復習をしてください。
第12回山下 優子【保健管理】
配慮を要する児童生徒(2)精神疾患・発達障害
以下の内容について講義します。
○うつ病(双極性障害)
○統合失調症・摂食障害
○薬物乱用
○発達障害
ワークブック第8章「配慮を要する児童生徒(2)精神疾患・発達障害」についてテキストを確認しながら予習してきてください。ワークブック第8章(2)の復習をしてください。
第13回山下 優子【保健管理】
救急処置・救急体制と危機管理および災害給付制度
以下の内容について講義します。
○学校救急処置の定義
○救急体制と危機管理
○災害給付制度
ワークブック第9章「救急処置・救急体制と危機管理および災害給付制度」についてテキストを確認しながら予習してきてください。ワークブック第9章の復習をしてください。
第14回山下 優子【保健管理】
危機管理および心のケア
以下の内容について講義します。
○学校安全の法的根拠
○学校における危機管理
○心のケア
ワークブック第7章「健康相談・保健指導および心のケア」についてテキストを確認しながら予習してきてください。ワークブック第7章および第9章の復習をしてください。
第15回山下 優子養護概説まとめ②後半の学習内容のまとめとして筆記試験を行います。講義後半において学習したことをテキスト・ワークブックを使用しながら自分なりに整理してください。試験範囲の全般的な復習を行うとともに、試験で理解ができていなかった箇所について重点的に復習してください。
授業形式 講義形式で、テキストおよび「養護概説ワークブック」に沿って学習を進めます。
受講の際は、講義初回に配布する講義計画(レジュメ)を各自確認してください。
中にはグループでのディスカッション、問題解決型学習を行う回もあります。

また、非対面授業時は課題配信学習(オンデマンド学習)で対応します。
評価方法 ① 筆記試験(60%)
② 提出物(30%)
③ 受講取組状況(10%)から総合的に評価します。
なお、提出物は別途指示する内容を留意の上、期限厳守で提出してください。

【履修規程第10条第5項に伴う非対面授業時について】
各回の内容に応じて、オンライン授業、課題配信学習(オンデマンド学習)のいずれかで対応します。その際、担当教員より課題を提示しますので、期日までに提出するようお願いします。
なお、この場合、課題提出をもって出席とみなします。
テキスト ①「学校保健実務必携」 学校保健・安全実務研究会編著 (第一法規)
②「小学校学習指導要領」(総則編)
③「小学校学習指導要領解説」(体育科)(文部科学省)
④「養護実習ハンドブック」大谷尚子・中桐佐智子編著(東山書房)
参考文献 ①「養護概説」三木とみ子編集代表(ぎょうせい)
②「学校における養護活動の展開」津島ひろ江編集代表(ふくろう出版)
③「養護教諭のための養護学概説」岡田加奈子・河田史宝編著(東山書房)
④「養護教諭の活動の実際(第3版)」静岡県養護教諭研究会編著(東山書房)
⑤「新版・養護教諭 執務のてびき 第9版」植田誠治・河田史宝編著(東山書房)
オフィスアワー(授業相談) 月曜日の昼休み、206研究室にいます。

講義に関する質問は、以下のOutlookメールまたはteamsのチャットからお願いします。
yukoyamashita@fukuoka-kodomo.ac.jp
学生へのメッセージ 今、振り返ってみても、養護教諭はとても素敵な職業だと誇りに思っています。

学生の皆さんは将来、保育者になる人が多いと思いますが、
幼稚園教諭や保育士とは違う、養護教諭の魅力について皆さんに伝えていけたらいいなと考えています。

本講義を受講するにあたって、事前にテキストおよびワークブックで予習をしてから臨み、事後には理解できなかったことを復習するようにすると、学習も楽しくなると思います。

また、皆さんが養護教諭の知識・技能を持った保育者または養護教諭として活躍するために、
講義の中以外に興味があることは積極的に学んでください!

2年間の中で3つの免許資格を取得することは並大抵のことではありませんが
養護教諭について学んで良かったと思ってもらえるよう私も頑張りますので
一緒に頑張りましょう!
授業用E-mail yukoyamashita@fukuoka-kodomo.ac.jp