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講義名 障がい児保育
(副題)
開講責任部署
講義開講時期 後期 講義区分 演習
基準単位数 1 時間 0.00
代表曜日 水曜日 代表時限 4時限
校地
科目分類名 専門科目
科目分野名 保育の内容・方法に関する科目
対象学科・年次 1年次生
必須/選択 保育士資格必修

担当教員
職種氏名所属
指定なし◎ 是松 いづみ指定なし

学習目標(到達目標) 学習目標(到達目標)
(1)障がい児保育を支える理念や歴史的変遷について学び、障がい児保育の理念を国際保健機関の分類で説明 
 でき、歴史的変遷については、障がい児保育の歩みについて人物名をあげて大まかに説明できるようにな
 る
(2)個々の特性や心身の発達等に応じた援助や配慮について、障がい名をあげてその特性と援助方法について
 まとめることができる
(3)障がいのあるこどもの保育における計画の作成を資料を元に作ることができ、援助の具体的な方法につい
 て示すことができる
(4)障がいのあるこどもの家庭への支援について具体的に例をあげることができ、関係機関との連携・協働に
 ついて系統立てることができる
(5)障がいのあるこどもの保育に関する現状と保育についてまとめることができる
授業概要(教育目的) 授業概要(教育目的)
保育の場には、様々なこどもがいてその中には何らかの障がいのあるこどももいる。そのようなこどもへの理解と保育のあり方を探るのが「障がい児保育」である。

本学のディプロマポリシー
(1)障がい児保育の対象については、障がいのあるこどもだけでなく、障害認定までには至らないが、発達に 
 遅れや偏りがあるこどもが増加している現状において、障がいのあるこどもだけでなく「気になるこど
 も」の存在に気付き、そのこどもも含め、保育の場にいるこどもたちが共に育つ保育をするこという視点
 に立つことが求められる【きづく】
(2)障がい児保育には様々な側面があるが、障がい児保育を中心に据え、こどもの発達を促進するための保育
 のあり方を探るということである。その際、こどもへの関わりを第一にこどもの現在と将来の生活をどの
 ように豊かにするのかという視点から捉えることが大切である【かかわる】
(3)障がい児保育の位置づけについては、関わりの中心は担当の保育士と障がいのあるこどもの関係が多くな 
 るが、障がいのあるこどもは、担当の保育士だけでなく、他の保育士、他のこどもたち、保護者、養育
 者、地域の人たちとの関係の中で育つ。こどもの成長・発達ではなく、社会に開かれ、社会システムの中
 に位置づけられた障がい児保育という観点から問題意識をもって一社会人としての自分の生き方を模索す
 ることがより必要となってくる【みがく】
授業内容 授業内容
教科書を用い、障がいの定義、原因、特性などの基本的な事を学んだ後に、支援の方法について演習を中心に進める。自分の考えをプリントに書き込み、まずは、シンクペアシェアを行い、その次に学生全体で交流して考えを広げる。その後、講師からの助言を受けて、さらに新しい考えに触れて考えを深める。授業プリントに考えを書いたり、他の学生の考えを付け足したり、講師からの助言を書き入れたりしてまとめることで、障がいの理解と支援についてより深く学ぶ。

講師は、特別支援学校・特別支援学級・情緒通級学級、通常学級での障害のあるこどもの受け入れの担任経験があるので、その時に用いた教材や環境などを紹介することで、より具体的に支援の方法を理解できるようにする。知的発達症や発達障がいのこどもの支援等も行ってきた経験から特別な配慮を必要とするこどもの支援についてもより具体的に示して理解を深めるようにしていきたい。
【実務経験】
特別支援学校担任 特別支援学級担任 情緒通級学級担任 通常学級担任 特別支援教育リーダーコーディネーター 特別支援学級アドバイザー
【講義内容との関連性】
公立小中学校、特別支援学校での36年間での教職経験より、この教職経験で得た知識、技術等を生かして、基本的な知識だけでなく、現場での実例を示して障がい児教育の歩みや支援の実際について学べるように指導する。また、福岡市の障がい児教育に携わる教職員に、特別支援教育リーダーコーディネーターや特別支援学級アドバイザーとしてこどもの発達や行動の相談や教室環境、障がい理解授業の推進、校内研修会講師、教育センター講師と行ってきた経験を示し、授業で具体的に障がい児保育の現状と課題について示したい。
授業計画表
担当教員項目内容予習復習
第1回是松 いづみオリエンテーション
本科目の位置づけ
「しょうがい」という言葉の表記と捉え方
障害者基本法
乳幼児期の障害特性
13回の授業の概要とともに障がい児保育で学ぶ事を知る。授業での約束事や評価について知る。「しょうがい」という言葉の表記の仕方・捉え方について知り、様々な考え方があることを学ぶ。
乳幼児期の障がい特性について知る。
「障がいのあるこどもの保育・教育」の教科書を使って学ぶ事を知り、13回の授業内容を大まかに掴む。「障がいとは何か」という質問に対して自分の考えを書く。
乳幼児期の障がい特性についてまとめる。
この授業にかける思いや授業の感想、自己紹介、講師へメッセージを記入する【学習プリント提出】
第2回是松 いづみ障がいの概念と障がい児保育の歴史的変遷 1
・障がいの概念
・障がい体験
・こどもの実態にあった保育
「障がいとは何か」との問いに障がい体験を通して、自分の中にある「障がい観」を見つめ、障がいについてどのように理解をし、支援することが必要であるかについて学ぶ。障がいの有る無しに関わらず、こどもの発達段階に合った支援の大切さを演習を通して理解する。教科書p.2~10を読んで学習する内容を掴む授業プリントに自分の考えや他の学生の考えを書いて、理解したことをまとめる。
第3回是松 いづみ障がいの概念と障がい児保育の歴史的変 2
・障がい児保育の理念
・障がい児保育の歴史的変遷
・障がい保育の場
「障がい児保育・障がい児支援にかかわる法制度や出来事の年表」を元に戦前と戦後のあり方の違いに気づく。多くの先人の努力によって現在の障がい児保育ができている事を理解する。「障がい児保育・障がい児支援にかかわる法制度や出来事の年表」を事前に読んで、ポイントと思う所にラインを引いておく。教科書p.10~13までを元にプリントをまとめる。九州出身の「石井亮一・筆子夫妻」について調べる。
第4回是松 いづみ知的発達症のあるこどもの理解と援助
定義
原因
特徴
援助の方法
知的発達症のあるこどもの定義、原因、特徴についてテキストで確認しながら授業プリントにまとめていく。特徴的な行動や発達について講師から具体的な説明を受ける。演習のこどもの様子からどのように援助が必要かをまずは自分で考えてプリントに書き込む。さらにシンクペアシェアを行い、全体で交流を図る。行動をどのように捉えて、どのように援助するかについてまとめる。教科書p.27~37を読んで、学習する内容を掴む。授業プリントの未記入の部分を書き足し、今日の授業の感想をまとめる。【学習プリント提出】
第5回是松 いづみ自閉スペクトラム症のあるこどもの理解と援助
定義
原因
特徴
援助の方法
自閉スペクトラム症のあるこどもの定義、原因、特徴についてテキストで確認しながら授業プリントにまとめていく。特徴的な行動や発達について講師から具体的な説明を受ける。演習のこどもの様子からどのように援助が必要かをまずは自分で考えてプリントに書き込む。さらにシンクペアシェアを行い、全体で交流を図る。行動をどのように捉えて、どのように援助するかについてまとめる。教科書p.56~64を読んで、学習する内容を掴む。授業プリントの未記入の部分を書き足し、今日の授業の感想をまとめる。
第6回是松 いづみ注意欠如・多動症のあるこどもの理解と援助
定義
原因
特徴
援助の方法
注意欠如・多動症のあるこどもの定義、原因、特徴についてテキストで確認しながら授業プリントにまとめていく。特徴的な行動や発達について講師から具体的な説明を受ける。演習のこどもの様子からどのように援助が必要かをまずは自分で考えてプリントに書き込む。さらにシンクペアシェアを行い、全体で交流を図る。行動をどのように捉えて、どのように援助するかについてまとめる。教科書p.64~69を読んで、学習する内容を掴む。授業プリントの未記入の部分を書き足し、今日の授業の感想をまとめる。
第7回是松 いづみ障がいのある方の目線になって
・幼児期
・得意なこと苦手なこと
・コミュニケーションの方法
・ライフワーク
自閉スペクトラム症である東田さんのDVDを視聴して、自分が今まで抱いてきた「障がい観」を見直し、まとめる。障がい者本人の視線で社会を見ることが自分が社会の一員としてどのように接したらいいのかを具体的の文章にする。教科書p.56~64を読んで、自閉スペクトラム症について復習しておく。DVD視聴後の感想を授業プリントに書き込み、整理する。【学習プリント提出】
第8回是松 いづみ学習障がいのあるこどもの理解と援助
定義
原因
特徴
援助の方法
学習障害のあるこどもの定義、原因、特徴についてテキストで確認しながら授業プリントにまとめていく。学習障害のこどもの文字の見え方について知って、実際に逆さ文字で書くことでこどもに寄り添い、行動の意味を理解する。演習のこどもの様子からどのように援助が必要かをまずは自分で考えてプリントに書き込む。さらにシンクペアシェアを行い、全体で交流を図る。行動をどのように捉えて、どのように援助するかについてまとめる。教科書p.69~72を読んで、学習する内容を掴む。授業プリントの未記入の部分を書き足し、今日の授業の感想をまとめる。
第9回是松 いづみ視覚障がいのあるこどもの理解と援助
定義
原因
特徴
援助の方法
視覚障害のあるこどもの定義、原因、特徴についてテキストで確認しながら授業プリントにまとめていく。特徴的な行動や発達について講師から具体的な説明を受ける。演習のこどもの様子からどのように援助が必要かをまずは自分で考えてプリントに書き込む。さらにシンクペアシェアを行い、全体で交流を図る。行動をどのように捉えて、どのように援助するかについてまとめる。教科書p.38~43を読んで、学習する内容を掴む。授業プリントの未記入の部分を書き足し、今日の授業の感想をまとめる。
第10回是松 いづみ聴覚障がいのあるこどもの理解と援助
定義
原因
特徴
援助の方法
聴覚障害のあるこどもの定義、原因、特徴についてテキストで確認しながら授業プリントにまとめていく。特徴的な行動や発達について講師から具体的な説明を受ける。演習のこどもの様子からどのように援助が必要かをまずは自分で考えてプリントに書き込む。さらにシンクペアシェアを行い、全体で交流を図る。行動をどのように捉えて、どのように援助するかについてまとめる。教科書p.44~48を読んで、学習する内容を掴む。授業プリントの未記入の部分を書き足し、今日の授業の感想をまとめる。
第11回是松 いづみ肢体不自由・言語障がいのあるこどもの理解と援助
定義
原因
特徴
援助の方法
肢体不自由・言語障がいのあるこどもの定義、原因、特徴についてテキストで確認しながら授業プリントにまとめていく。特徴的な行動や発達について講師から具体的な説明を受ける。演習のこどもの様子からどのように援助が必要かをまずは自分で考えてプリントに書き込む。さらにシンクペアシェアを行い、全体で交流を図る。行動をどのように捉えて、どのように援助するかについてまとめる。教科書p.21~26 p.49~54を読んで、学習する内容を掴む。授業プリントの未記入の部分を書き足し、今日の授業の感想をまとめる。
第12回是松 いづみ家庭および地域・関係機関との連携
保護者や家族に対する理解と支援
障がいを受容するとは
保育園での保護者支援
親の会
家庭の支援についてDVDを元に考える。障がいのあるこどもが生まれた時の保護者のショックや戸惑い怒り等に共感しながら、保護者の再起に寄り添える保護者になるにはどうしたらいいか意見を出し合う。さらには、親の会との繋がりを作ることで親が安心できる場を増やすことを理解する。教科書p.119~124を読んで、学習する内容を掴む。保護者の気持ちに寄り添いながら、保育者としてできることをまとめる。
第13回是松 いづみまとめ
「障がいとは何だろう」
筆記試験
これまでの学習を終えて、障がい児保育についてまとめる。
授業の最初に「障がいとは何だろう」と探求すべきテーマとして掲げてきたが、自分の障がい観がどのように変容したのか(変容しなかったのかも含め)まとめる。また、今後もこのテーマを忘れずに考え続けることで自分の成長を感じられるようにする。
教科書のエピソードを読んで惹かれたり心に響いた箇所とその理由について考えてくる。テーマ「障がいって何だろう」についての考察・意見・感想をまとめる【学習プリント提出】
授業形式 演習科目
授業では、前もって配布された授業プリントを用いて、シンクペアシェア、演習、ディスカッションを中心に進める。授業プリント提出には、コメントを入れて返却したり、解説プリントを配布したりしてフィードバックを行う。

新型コロナウィルスの感染防止や災害時の非対面授業時のついて
非対面授業の形式について、遠隔授業で行うこととする。非対面授業の可能性が有る場合は、前もって授業プリントを配布しておく。
質問については、メールで受け付けて、返答する。
評価方法 障がい児保育の評価方法
(1)課題レポート(30%)
第1回授業「障がいとは何か」という問いに対して自分の中の障がい児観に気が付き、これからの授業でこ
 のテーマで追うことを知り、現在の自分の障がい観をまとめることができているかを評価する【きづく】
第4回授業の授業では、知的発達症のあるこどもの支援方法を学び、自分だったらどのように関わるか具体的
 な支援を書くことができるかを評価する【かかわる】
第7回授業では、自閉スペクトラム症である東田さんの行動や考え方、生きる姿勢から障がいへの捉え方を見
 直し、自分の生き方も含めて捉えることができ、なりたい自分を描くことができる【みがく】
第13回目の授業では、「障がいとは何か」というテーマについて、どの授業から何を学び、それを保育の場
 でどのように生かしていこうとしているかを評価する【みがく】

(2)授業中の発表と感想(20%)
上記以外の第2回 第3回 第5回 第6回 第8回 第9回 第10回 第11回授業については、その時々の演習での発表や感想、まとめで評価する

(3)筆記試験(50%)


テキスト 「障害のある子どもの保育・教育」
https://www.kenpakusha.co.jp/np/isbn/9784767951133/
小竹利夫・矢野正昭・矢野洋子・猪野義弘 編著
建帛社 2020年(令和2年)出版
テキストISBN番号 ISBN
978-4-7679-5113-3
参考文献 参考書・参考資料等
「特別支援学校学習指導要領・解説書」文部科学省
「よくわかる障がい児保育」尾崎康子編著 ミネルヴァ書房
「障害児保育」本郷一夫編著 建帛社
「障害児の保育・教育」武藤久枝編 建白社
「障害児保育」鯨岡峻編 ミネルヴァ書房
オフィスアワー(授業相談) 授業の前後に授業教室やメールで質問や相談を受けることができる。
学生へのメッセージ 授業について
・前もって教科書を読んで、内容を掴んでおくこと
・授業では、毎時間の課題解決だけでなく「障がいとは何か」という自分の障がい観を問う大テーマも常に課
 題意識をもって授業に臨むこと
・授業後には、授業プリントの未記入がないように記入すること

履修上の注意点
・課題プリントについては提出期限を厳守すること
授業用E-mail korematsu@fukuoka-kodomo.ac.jp