回 | 担当教員 | 項目 | 内容 | 予習 | 復習 |
第1回 | 山口 祐二 | オリエンテーション | 保育・教育の基本ベースの1つは、感情、表現、コミュニケーションを育てることにある。子どもの気持ちや感情を育むことは“私”を育むことにつながることを解説する。子どもの気持ちや感情を豊かに育むためには、保護者・保育者の気持ちや感情を日常自然な形で表現されていることが望まれることを講義する。 | 保育者となる学生が、自分自身の気持ちや感情にきちんと向き合い、点検する。 自分の中に、どれだけ“私”は育まれ存在しているのか把握する、自主学習を行う。
| 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第2回 | 山口 祐二 | 家族・家庭の意義と機能 | 近代になって、家族や家庭の構成や形、在り方などは大きく変動をとげてきた。その道筋をしっかり把握できるように解説する。 「江戸時代は男性が子育てを担っていた?」「明治になるまで虐待がなかった?」「専業主婦は戦後できた!」歴史的な背景を講義する。 | 自分の家庭を数世代をさかのぼって、人数の構成や生活などの変化について考えてみる。 自分の家庭を数世代をさかのぼって、人数の構成や生活などの変化について考えてみる。 家族と家族の機能がどのように変遷しているか自学学習を行う。
| 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第3回 | 山口 祐二 | 家庭支援の必要性 | 「ママたちが非常事態!」都市化、核家族化、孤立化が進行し続ける子育てで、いわゆるサル化する日本社会をどう捉え、何が必要なのかを解説する。 学生自身が将来結婚し親(母)となることを考えて、現在の子育ての問題をしっかり自分のこととして受け止めて、問題意識をもてるように講義する。
| 自分の家族、親戚や近隣、友人の家族について、その在り方や地域、様々な施設や機関の利用について見直してみる。 自分を取り巻く環境や資源に目を向けて把握する自主学習を行う。
| 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第4回 | 山口 祐二 | 保育者が行う家庭支援の原理 | 「夜間保育園」から見えてくる多様な家庭のニーズ。コロナ下以降において、ひとり親家庭、外国籍、障がいを抱える子どもの家庭等はどうなっているのか、解説する。 激しく変化する子育ての現実を捉えて、ニーズにどう応えていくのか、保育者はどういう視点や考え方をもって臨めばよいのか、講義する。
| 常に社会に目を向けて、新聞やテレビ、ネットのニュースから家庭支援に関係する情報を把握する。 地域の身近な話題から、子育てを取り囲む環境の情報をえる自主学習を行う。
| 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第5回 | 山口 祐二 | 現代の家庭における人間関係 | ネット環境が普及した時代、地域社会のつながりは希薄になり核家族化が進んで、「孤立」「分断」「独占」の人間関係に陥る人々が増え続けている。 「孤立」「分断」「独占」を解消するキーワードとして「リンク」「フラット」「シェア」が上げられるが、それはどのように可能であるか、講義する。
| 現在の家庭や家族に欠けているもの必要なものは何なのか。 家庭や家族を支える制度やサービスはどんなものがあるか、自主学習を行う。
| 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第6回 | 山口 祐二 | 地域社会の変容と家庭支援 | 東日本大震災が、格差社会、非正規雇用、消滅都市、の近未来日本を顕著に示した。コロナ・ウィルスの感染拡大は、日本の政治・行政システムが十分に機能していないことをあらわにした。 このまま地域社会は劣弱化崩壊していくのか、自分が地域社会の一員として、これから子育てを核にした地域社会がどのように創造していけるか、講義する。
| 自分の住んでいる地域にが家庭や家族を支えるための、どんな習慣や仕組みやサービスがあるか。 家族等から昔の話を聞いたり、ネットで調べたりして、自主学習を行う。
| 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第7回 | 山口 祐二 | 家庭の福祉を図るための社会資源 | 友人から「離婚を考えている」と聞かされた。さあ、あなたは友人をどう支え、どこに相談し、何を利用し、どのように応援できるか? 離婚やひとり親家庭への制度、法律、サービスをを確認し、子どもと家庭によりよい生活や将来が選択できるように、どのように支援したらよいか、講義する。
| ひとり親家庭の支援を中心に、様々な子育て支援制度について自主学習を行う。 | 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる |
第8回 | 山口 祐二 | 子育て支援施策 | 1994年の「エンゼルプラン」以来30年以上に及ぶ子育て支援策は結局実を結ばず、合計特殊出生率が上がらなかったのはなぜか! 北欧を中心にヨーロッパが合計特殊出生率を回復しているのはなぜか、根本的な考え方やスタンスの違いが日本の現状を生み出していることを講義する。
| ヨーロッパの子育て支援施策について自主学習を行う。 | 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第9回 | 山口 祐二 | 保育所入所児童の家庭への支援 | 様々な保育ニーズに応えるために必要な考え方やスタンス、スキルを解説する。 その中でもインクルーシブ保育は子どもも保護者もスタッフも地域も一緒になって、子育ちする。まずしっかり受けとめて保育することが、第一歩で最も重要であることを講義する。
| 保護者から保育所に寄せられる様々なニーズにどんなものがあるか、自主学習を行う。 | 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第10回 | 山口 祐二 | 地域の子育て家庭への支援 | 「子ども食堂」「よりみちカフェ」「居場所づくり」「家庭訪問」は、特別なことではなくて、かつてであれば、ご近所や親せきなどで似たようなことが行われてきたものである。 様々なニーズに応えるために、その地域にある資源を生かして次々に子育て支援を創造していく必要がある。 自分が得意なことは何なのか何ができるのか、まわりや地域とどうつながりどう生かすのか、実践的な学びを深められるよう講義する。
| 自分の地域には「子ども食堂」「よりみちカフェ」「おやこ広場」はあるのか。公民館や児童館はどんなことをしているのか、自主学習を行う。 | 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第11回 | 山口 祐二 | 要保護児童と家庭に対する支援 | 「養育里親」「特別養子縁組」「ファミリーホーム」「児童養護施設」の実際を解説する。 子どもに関わることは、子どもの人生に自分の人生をかける覚悟をもつということである。 地域社会全体で要保護児童を育てるという考え方や実際の取り組みを講義する。
| 現代の日本において、またコロナ下以降において要保護児童の状況はどうなっているのか。 それらが生まれる背景やその発生理由について、自主学習を行う。
| 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第12回 | 山口 祐二 | 関係機関との連携 | 名刺交換では連携は生まれない。日常から情報を交換し互いに施設や機関を訪問しあったりして交流を深める必要がある。 実際に1人の子どもや家庭の課題を解決する実践の中で、真のネットワークは生まれ、困難を乗り越えるたびに強化される。ネットワークを作って、インクルーシブな支援を行うことの重要性を講義する。
| 保育園には地域の子育て支援機関としての重要な役割がある。地域にある様々な子育て支援関係機関について、自主学習を行う。 | 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第13回 | 山口 祐二 | 子育て支援サービスの課題 | 日本小児科学会によると、毎年350人の子どもが虐待死している。保育士が、どうしたら保育所や学校で虐待されている子どもを発見し、適切に対処できるか、解説する。 子どもに深刻な問題が発生したときに、的確な判断を行うためには、たくさんの事例から学ぶ必要がある。 現実の状況を知り、問題点を把握して、現場に出ていく心構えと準備について講義する。
| 増加の一途をたどる虐待通告の現状をデータなどで把握する。 子どもの虐待チェックシート等について、自主学習を行う。
| 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第14回 | 山口 祐二 | 家庭支援におけるニーズの把握 | 問題の背景にある、発達特性、家庭の経済、家族の歴史、地域の特性等を把握し理解しないで、子どもや家庭を支援することは不可能である。 子どもに深刻な状況が発生いたとき、概ね背景にある問題は複雑に存在する。その顕在化の相を掴むことによって、対応方法が見定められるように講義する。
| 地域の機関や施設にはどのような専門職や役割を担った人がいるのか、自主学習を行う。 | 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |
第15回 | 山口 祐二 | いま子どもや家庭に必要なもの | 様々に複雑な問題に直面しなければならない子どもや家庭を支援する現場で、専門職としての保育士に何が求められるのかを解説する。 コロナ化などの厳しい環境で、保育士は心身の健康を保ち、よいサービスを提供するために何が必要かを講義する。
| 自分の心身の健康と高いパフォーマンスを保つために何が必要か、自主学習を行う。 | 特に重要だと感じたこと、講義で強調されたことを振り返って、関連の情報も調べて整理し、ノートにまとめる。 |